福島事件を契機に加速しだした医療崩壊は・・・(Sさん・医師)
福島事件を契機に加速しだした医療崩壊は、年金問題やガソリン税とは比べ物にならない問題を含んでいますが、おそらく、政治家、マスコミ関係者は気づいていないか、過小評価しています。道路を作る人や予算が1年なくても地域は生きられますが、医療機関のなくなった地域に待っているのは過疎=死のみです。現在の医療機関に求められている治療レベルを食事に例えるなら、高級レストランのディナーでしょうか?しかも、まったくはずれも無く、早くて、さらに安いものを要求される一方で、収入である保険料は年々減らされる現状。予測されることであっても、万が一、失敗しようものならあっという間に訴訟されてしまう。この職場で働きたいと考える人がいれば、ぜひとも見たいものです。全力で勧めないことを説明させてもらいます。少なくとも自分の子供たちが医師になるなどと言い出したら、勘当レベルで反対します。
政治家や官僚に置き換えていただければわかるかと思うのですが、年金問題にせよ、先の選挙での大敗にせよ、訴訟どころか逮捕されるような案件がごろごろ仕事を継続できる精神は通常持ちえません。そういう意味では現在進められている無過失保障制度は出来る制度ですが、問題点も山済みであることは、民間医師たちからおおく寄せられていることと思います。少なくとも、政治家が国民の医師を代行しないように、日医も最前線の医師の本音を語れることは決してありませんのあしからず。
自分の周りを含め、ほとんどの医師たちは現在の収入に不満が有るわけではありません。ただ、それならば人並みの生活を保障して欲しいだけなんです。子供と戯れ、家族と語らい、休日にはゆとりの時間をすごす、これは一般の医師からしたら夢物語です、年に数回休むだけでも、信じられない悪事を働いた気になるほどの劣悪な労働環境なんです。それだけをわかって、改善していただけるなら、これほどうれしいことはありません。自分はまだ若輩ですが、先輩たちは疲れています。医療の世界では、世の中の仕事とは異なり、新陳代謝が異様に落ちています。今、改善するならば大英断となり、このまま見て見ぬ振りを続けるならば、崩壊は止まらないでしょう。物は考えようで、一度完全に崩壊してから再建するほうが早いことも多いです。そのつもりであるならば、国民にしっかりと説明をする責任が有るとは思いますが。充実した医療がいつでも、どこでも受けられる、先のコンビニ感覚の高級レストランのような病院は、日本のどこを探してもありません。もしも夢物語を実現する気がおありなら、道路にかける予算を全て医療に注ぐくらいの気概が無いと出来ないことだと思います。道は二つです。崩壊するまでに小手先の対応しかしないか、日本国一丸となって、医療崩壊を食い止めるか。どちらにせよ、医療でいわれるインフォームドコンセントを国民に対して行わなければいけないでしょう。官僚や政治家の皆さんが予期できなかったといくら言っても、今は昔と違ってネットがあるので、そんな寝言は通用しなくなっています。選択するものには責任が付きまといます。選択することは組織の長や代表の権利であり、また行わなければならない重大な使命です。一医師に過ぎない自分では知りえない情報や知識は多く持っておられると思いますので、最低限の仕事はなさっていただけるものと期待しています。
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