医療議連に寄せられたご意見

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医療議連に寄せられたご意見

小児救急の疲弊とそれを解決に導く方法ついて(Yさん・医師)

私は小児科の開業医であるが、小児救急の疲弊とそれを解決に導く方法ついて申し述べたい。

 小児救急が疲弊しているという問題について、これまでは、「救急体制を整備する」ことに力点が置かれてきたように思う。今年も相変わらず、「一次救急の受け皿を整備する」「早朝夜間休日に開いている開業医を増やす」ように、国としても誘導しているように思える。
 しかし、本当にこのような政策でいいのだろうか。2次、3次医療のセーフティネットは絶対に必要であるが、軽症者が2次、3次医療を気軽に使ってしまうから、1次医療をできるだけ長時間提供することによって、2次、3次医療を疲弊から救おうというのだろうが、そのような政策はうまくいくと思われるだろうか。
 私は、以前から、市民教育、啓蒙、本などを通じ、子どもが病気になったときに、まずは考える親を多く育てることが必要だと訴えてきた。
 「熱が出たらすぐに病院に行って薬をもらえば良くなる」と信じこんでいる市民のなんと多いことか。それは、市民の責任というよりも、かかりつけ医の責任だ。自然に治る病気、様子をみてから判断すべき病気にまで、安易に薬を投与し、治したふりを続けている。患者側が、早くみてもらえば早く良くなると思うのも無理はない。
 小児科のかかりつけ医は、薬の販売機ではない。行政の方も、薬を処方して病気を治すのが医師の仕事だと勘違いしていなだろうか。子どもが病気になったときに不安になる親たちに対し、家庭での対応をアドバイスするのが仕事でなくてはならないはずだ。それができてこそ、安心して、自信を持って、夜間休日に家で待機できる市民層を作ることができるのだ。
 「夜間休日のコンビニ救急の需要は昼間に作られる」と言ってもよい。昼間の普段の診療の質に左右される。つまり我々医師の責任でもあるのだ。
 私は「柏原病院の小児科を守る会」の活動に深く共鳴している。
 賢い市民を市民の手で育てることにより、子どもの病気について勉強をすることにより、コンビニ受診を控えようというのだが、すでに救急受診者数の減少に役立っているという。 ただ、おそらく、これは小さな町だからこそ、効果が出やすいのだろうとも思う。都市部では相談する人もなく、勉強の仕方もわからない若い層は無視できないほど多いだろうし、まわりが皆他人なので、自分ひとりぐらい夜中に軽症で受診したところで大丈夫だろうと思うかもしれない。ゴミを平気でパーキングエリアに捨てに来ても、周りは他人だから大丈夫というのと同じである。
 しかし、国レベルで、「柏原病院の小児科を守る会」と同じような活動のうねりをおこすことができれば、そういう活動に対して評価し、支援をする政策を打ち出していただければ、良い方向に行くかもしれない。
 私はコンビニ救急診療所の担当医をやるよりも、そのような活動に力を注ぎたいと思う。「熱が出たらすぐに病院に行って薬をもらえば良くなる」と誤解している市民の声をもとに政策を作ってはならないと思う。その誤解を解くことが先決である。

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