医療議連に寄せられたご意見

医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟

医療議連に寄せられたご意見

「事故はすぐそばにある。決して他人事ではありません。」(Nさん・医師)

「事故はすぐそばにある。決して他人事ではありません。」
この標語は1999年2月私の妻が医療過誤により急死したころの「交通安全」を喚起したものです。当時の道路交通事故での死亡者は約9千人で、2007年は約5700人国を挙げての成果が着実に実っています。
医療者は勿論、患者・市民は「医療安全」について「交通安全」と同等以上の関心を持つことが大切です。「青信号でも右を見て、左を見て横断歩道を渡りましょう」のように、受診時には「自分の名前を名乗る。薬を確認する。」などの医療安全に関する教育を幼児、学童ころから実施して「医療への関心、参加をし、賢い患者になる」ことの必要性を繰り返すことからはじめたらいかがでしょうか。
医療事故・過誤はシステム改善や医療者のミスの軽減により少なくすることができても「撲滅」することは不可能です。事故を隠すことなく事故から学んで、同じような事故をなくするための再発防止に役立てることが極めて大切です。
そのためには、厚生労働省から「第3次試案」が提示された「事故調査機関について」、その検討の場を早急に国会に移し、議員の皆さんが真摯に討議する時期が来ていると思います。
医療者は、「患者第一」を実践する姿勢として、「いま、目の前にいる患者が自分の親、子供、親族であっても同じ言動をするか」という問いかけを持つ余裕がほしとおもいます。医療者と患者・家族との日頃からのコミュニケーションを深め、人間関係を良好に保てるように、お互いが努力することも大切です。医療者はインフォームドコンセントを行うときに、インフォメーションを与えるのではなく、相手に伝わるコミュニケーションをすることが基本だと思います。患者・家族の目線に合わせ、簡単には相手は十分理解できないということを認識して、十分説明ができたか、相手の反応を確かめることが大切です。患者・家族が納得して、リスクに挑戦する意思決定をしたならば、たとえ不慮の事態が起こっても医療者を責めることはなく、責めた事例を私は知りません。
大学病院など大病院では、まだまだ組織的に診療行為をするというより、医師の独裁体制での診療行為が多く見られます。チーム医療の実現は「患者を聴衆」に例えたオーケストラの演奏会であると思います。そのためには各職能(医師、看護師、薬剤師、技師など)はそれぞれの責務を全うしながらお互いを充足しあうイコールパートナーであり、いかに聴衆に満足感・感動を与えて帰っていただけるかがポイントであります。診療時の対応と同じように、不幸にして不慮の事故などになった場合でも、医療者と患者・遺族が「チーム医療」の同一線上を歩むことができるようし、急に敵対関係にならないようにすることです。その実現に向けてもっとも重要なことは、病院内の職員間の情報共有、患者に対する情報開示が行われ、開かれた病院の確立と自らを律していく「自浄作用・能力向上」に真剣に取り組むことであります。

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